「妻のための卵」「娘のための卵」や「僕のためのマヨネーズ」などユニークな名称で親しまれているやますけ農園さん。そばの花が盛りのころ、平飼でいで育てたこだわりの自然卵と親鶏、旬の地場野菜を使ったお料理で秋の会津を満喫。生産者、シェフともにFoodCamp初登場!
やますけ農園 http://www.yamasukenouen.com/
野菜レストラン ポタジエ https://potager-aizu.com/
開催レポート
会津坂下 初開催!平飼いでの養鶏をするやますけ農園さんが舞台のツアーでした。
郡山から会津坂下まで約1時間半。会津坂下町は、会津盆地の西部に位置し、阿賀川に渡る真っ赤な長井橋をわたるとすぐにやますけ農園はあります。
冬になると、 積雪も1メートルを越えることがある雪深い地域なのです。
晴れの特異日 やはり晴天!!
10/10開催ということもあり晴れの特異日。真夏日のような一日でした。
今日の主役、サラリーマンから脱却し養鶏を始めたという山口英則さん。
ツアー詳細ページでも紹介済みではありますが話せば話すほど、もっと山口さんの事!養鶏の事!知りたい!と思わせてくれる生産者です。「毎日鶏の顔を見て会話をして、鶏に信頼される養鶏農家でいたい。」と山口さんは参加者に語り掛けます。
ここで育つ鶏たちはなんて幸せなんだろうと感じながら、まず生まれて数日の国産もみじという品種のひよこの鶏舎を見学。
鶏舎に入った途端、ひよこたちが驚き「ピヨピヨ、ピーヨ、ピピピピピピーーー」と、大急ぎで鶏舎の隅に隠れてしまいました。
ですが、今回のお客様方は動物が好きな方が多くひよこちゃんたちもそれが分かったのか、時間をかけて恐る恐る出てきてくれました。
養鶏だけではなく、動物を育てると動物のにおいは?と、思われがちですが、山口さんの鶏舎は本当ににおいが少ないのです。
その理由は床の自然発酵にあります。農園に生い茂った自然の草を鶏舎の中にいれ、それを鳥たちが食べ、自然の栄養を補給するとともに、残った有機物は糞と混ざり合うことで自然発酵を開始します。鶏糞は分解されて無臭化し、結果としてにおいが出ず、私たちや鳥たちはいつもきれいな空気を吸うことができているのです。本日のお客様が、長時間鶏舎に滞在できるのもそれが理由ですね。
30分以上は滞在し、興味深く山口さんの話を聞いていただきました。
では、お待ちかねの生みたて卵の収穫体験です。
鶏舎の端にはこのような産卵するための場所があり、鶏たちはそこに入り産卵します。
その卵がコロコロと転がって落ちてきた卵を収穫します。
「少し長くて大きい卵は双子です。」と、山口さんの一言で、双子の卵を収穫する人続出。やはり、ラッキーな感じがしますよね。
菅野シェフの見てびっくり!アイディアランチ!!
山口さんの養鶏に関するこだわりを聞いた後はランチタイム!!
今日は鶏舎の隣に、青空レストランを設えました。
卓上は卵がテーマという事もあり、メニュー用紙も卓上花も黄色で設えてみました。爽やかです。
今日のシェフは会津若松市でポタジエという野菜レストランを営む菅野シェフ!笑顔が素敵で、料理一品一品にユーモアなアイディアとかわいらしさがあふれています。
では、メニューの数々です。
まず一品目 モミジ胸肉の低温ロースト
上の飾りは、サツマイモの葉!食べることはできないけど、珍しいから皆さんに見せてあげたいという、シェフのやさしさが料理の飾りにまで表れています。
二品目 烏骨鶏のコンソメスープ
烏骨鶏の二番だしで作った真っ黒なスープ。烏骨鶏の一番だしは濃すぎるそうで、二番だしを使用しました。
三品目はシェフのお店ポタジエさんでも定番メニューカルボナーラ。中の麺が見えないくらい、メレンゲソースがのっています。
シェフの遊び心が見え隠れした、卵と平飼い鶏をふんだんに使ったボリューム満点のコース料理でした。
マルシェタイム♪
食事の後にはマルシェ時間をご用意。
山口さんの卵が一つから購入できます。卵のバラ売りも珍しいですよね。
娘のためのたまごや妻のためのたまご等、ネーミングからも家族の為を思う山口さんのやさしさが出ています。
ポタジエのシェフからはカレーやピクルスそして、スイートポテトなどのデザートをご用意いただきました。ポタジエのレストランではスイーツも人気なんです。
今日一日で、参加された皆さんの養鶏に対するイメージがかなり変化したのは間違いないはずです。
お二人のやさしさや思いが随所に表れていたツアーでした。
暑い中のご参加ありがとうございました。
ツアーの見どころ
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希少性の高い烏骨鶏を間近で見たり、ひなとの触れ合いも!
真っ白い羽毛に包まれ、顔や足は黒とモダンな佇まいの烏骨鶏。普通の鶏と鳴き声もちょっと違う、そんな烏骨鶏を間近に見ることが出来ます。また、もみじという品種のひなとの触れ合いも!アニマルウェルフェアな飼育方法についても山口さんからご説明いただきます。
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産みたての卵の収穫体験!
鶏舎に到着するころは、ちょうど卵を産み終えている時間。産みたての卵の温もりや有精卵の重みを実感していただけます。命をいただく原点を一緒に体験しましょう。
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鶏舎のあるのどかな敷地で極上卵と会津産の野菜料理を
やますけ農園さんの敷地内に設けたのどかなファームダイニングで、平飼いの極上卵と会津産の新鮮野菜をたっぷり使ったベジフルなコースランチをご堪能いただきます。菅野シェフの優しくも美味なお料理に心も体もたっぷり栄養補給しましょう。
キャスト紹介
- やますけ農園 代表 山口 英則
- イタリア、フランスと海外勤務歴を持つ山口さん。仕事熱心で、気づけば、結婚して赴任先についてきてくれた妻、そして現地で誕生した娘は慣れない環境で多くのストレスを抱えていた。家族と話し合い、日本に帰国することを決め、そしてサラリーマン人生とも卒業することに。農業未経験者が飛び込んだのは・・・。
15回の引っ越し、海外への憧れ
やますけ農園の園主、山口さんは相模原市生まれ。親が転勤族で、なんと今の住まいは15か所目。幾度となく引っ越ししてきたが、農園がある会津坂下には3歳の時にやってきた。その後、高校までは会津で過ごし、大学進学と共に上京した。技術系の学部を専攻していた山口さんは、卒業後は技術者として日本の大手メーカーに勤務。漠然と海外で暮らしたいという憧れがあり、それが実現する会社を選んだ。念願叶って、1999年にイタリア、ピエモンテ州のベルチェリという町に赴任することになった。技術者だったが現地では少ない日本からの社員として経理でも何でもやった。出張先もチュニジアやモロッコなど、一度行けば2週間くらい家に帰って来ないこともあった。憧れの海外赴任であり、使命感を持って仕事に打ち込んでいた山口さんだったが、ある日、家族の異変に気づく。
大切なものが失われる前に
結婚後、赴任先に海外には奥様も同行してくれた。慣れない生活であったが努力をしてくれていたのは十分わかった。やがて娘さんが誕生し、楽しい海外生活のはずが、家族は多くのストレスを抱えていたのだった。やがて奥様と娘さんが体調を崩すようになり、「このままではいけない、大切なものを失う前に」と奥様と話し合い、日本に帰国することにした。元来、仕事熱心な山口さん。恐らくこのまま日本に帰り、サラリーマンを続けていたらまた家族を置いてきぼりにしてしまうかもしれない。そう思った山口さんは、帰国と同時に長年お世話になった会社を辞めることにした。
未経験だけど、できると思った・・・そして今
ご実家がある会津坂下町に家族と共に戻り、しばらく次の展開について思案する時期が続いた。これには、言葉の壁はないものの収入が途絶えた苦労を再び家族に強いることになる。当時、時給自足が流行っていたが現実的ではないという点で、農業を選択した。農業は一度もやったことがないし、土地もないが稲作だと10町歩、20町歩やらないと経営が成り立たない。
そんな時ふと思いついたのが養鶏だった。お父様が動物が好きで鶏を30羽ほど育てていた。幼少期の想い出を辿ると、庭先のたまごを食べて育った自分がいた。「親がえさやって水やっていたくらいで育っていたよな」そんな軽い気持ちで養鶏の道へ。しかし、やり始めるととことん追求型の山口さん、養鶏の世界を知るにつれて使命感を搔き立てられた。
調べれれば調べるほど、アニマルウェルフェアとは全く逆の世界があった。「自分がやる価値がある。いや、やらないとダメだ」とまで思うようになった。しかし、その想いとは裏腹になかなかことは進まなかった。鶏舎となる土地を確保するにも特有の匂いや鳴き声などを懸念する声が後を絶たなかった。それでも根気強く土地を探し、地域の方に賛同を求め、何度も何度も説明をした。自分が実現したい飼育方法、そのメリットや意義、そして将来について・・・。
最終的に今の場所にOKが出て、やますけ農園がスタートした。最初は「もみじ」という種類の鶏を1棟 200羽から始めた。そして、現在、「妻のための卵」という名前で販売しているのは、烏骨鶏の卵だ。烏骨鶏を飼うことは最初から決めていた。なぜなら親も烏骨鶏を飼っていたのだった。烏骨鶏の卵はさらに産卵数は少なく希少性が高い。新参者が生き延びるには特徴が必要だと思っていたし、また烏骨鶏の卵は栄養価も高い。一番、苦労をかけた妻へのせめても罪滅ぼしとでもいおうか、そんな山口さんのこれまでの人生全てがこの卵に込められている。
- 野菜レストラン ポタジエ オーナーシェフ 菅野 紀夫
- 「会津は県内でもひときわ野菜が美味しい」と魅了され、13年前にオープン。海外での修業歴もあるが、地元の人が普段使いできるお店でありたいと気取らないアットホームなスタイルで提供している。その言葉通り、平日でもランチ時には年配の方から女性など地元客で賑う。温もりが溢れるレストラン、それがポタジェである。
アルバイト先の料亭の親方に憧れて
野菜レストラン 「ポタジエ」の菅野シェフは福島県川俣町のご出身。子どもの頃の夢は小学校の先生だったそうだが、高校時代に今を決定づける運命的な出会いをする。「地元の料亭でアルバイトしたのですが、そこの親方がずんぶんとかっこ良くて。立ち居振る舞いというか、包丁を持つときの眼差しというか。もうそれで、親方みたいになりたい!料理人になろう!」と想い、東京の調理師の専門学校へ進学。卒業後は、知り合いのツテをたどり、ロンドンのレストランで働くことに。
会津の野菜の美味しさは別格
海外では日本食レストランに縁を得たが、当時はまだ日本の食材がなかなか手に入らず、すり身を作るにも魚を下すところから必要で様々な体験ができた。さらにインド、ポルトガル、韓国、フランス、中国など各国から集まった料理人たちと働くことで、いろんな国の文化を学ぶことができた。
また海外はベジタリアンが多く、賄いでも必ずベジタリアン用の食事を用意していた。しかし、日本に戻って来て感じたことの1つに、ベジタリアン用のレストランがないこと。最近はそういった店も都市部にはあるが、地方で皆無に近い。ご実家は農家ではなかったものの、祖父が農業をしていたことでいつも新鮮な野菜を食べて育った菅野シェフ。美味しい野菜、そして野菜の美味しい食べ方を知っていた菅野シェフもまた野菜が大好きだった。
福島に戻り、ホテルのレストランに勤務していたが、やがて会津に赴任することになった。そこで、会津産の野菜の美味しさに感動。美味しい野菜を食べて育った菅野シェフからみても会津の野菜は格別だった。そこで、いずれ自分の店を持つなら、会津でと心に決めたのだった。
やますけ農園の卵に出会い、スペシャリテが誕生!
念願の野菜レストラン「ポタジェ」を2007年にオープン。リーマンショックや震災も何とか乗り越えてきた。経営は苦しかったものの、野菜をふんだんに使ったコンセプトは徐々に伝わり、お店のファンも出来た。お互い大変なはずなのに、震災時はトイレットペーパーやティッシュを持ってきてくれるお客様もいた。本当にお客様に励まされて、今があるという。
そして、4年前、やますけ農園の山口さんに出会う。自然なものを出来るだけ取り入れたいと考えていた菅野さんに食関連のコンサルタントが二人を出会わせてくれたのだった。やますけ農園さんの卵は、生で食べるとその違いがはっきりわかる。卵独特の臭みがなく、黄身はキレイなレモン色だ。この色が本来の健康な卵の色なのだという。この卵に一目惚れし、ポタジエのスペシャリテ「やますけ農園 平飼い卵のカルボナーラ」が生まれた。カルボナーラといってもそのソースはふわふわで、火が通っているようで通っていない。トッピングされているウニとも相性が良く、わざわざこれを食べに県外からも訪れる人もいるほどだ。
「やますけ農園の卵は、ずっと使い続けます」と山口にさんに宣言するほどの惚れ込んでいるのは、シェフはもちろんのこと、お客様も同じだろう。二人の穏やかな関係が、まるでこのカルボナーラの味わいのようだった。
ツアーのスケジュール
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お迎え・営業所集合
8:40 a.m.
郡山市内のご自宅(滞在先)または郡山駅に郡山観光交通タクシーにてお迎えに参ります。お迎え時間は概ね午前8:30頃となります。お迎え時刻は前日までにご連絡致します。
※当日、郡山駅からお迎えの方は、8:30迄に郡山駅到着のダイヤをご利用ください。 -
出発!
9:00 a.m.
孫の手トラベル 安積町営業所より観光バスにて現地へ出発します。途中、会津若松駅(10:15頃)を経由しますので、若松市内からご参加の方は会津若松駅よりバスにご乗車いただきます。
※安積町の営業所までお車で来られる方は8:50までにお越し下さい。(駐車場多少あり) -
現地到着・鶏舎見学&産みたて卵の収穫体験
11:00 a.m.
鶏舎見学と産みたて卵の収穫体験を行います。鶏舎に入れる人数に制限がありますので2班~3班程度に分かれて行います。
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お待ちかねのランチタイム!
12:00 p.m.
やますけ農園さんの卵はもちろんのこと会津産の野菜をふんだんに使ったベジフルな特別コースランチをご堪能いただきます。お料理は地元でも大人気の野菜レストラン「ポタジェ」の菅野シェフ。ドリンクも会津産ご当地ドリンクやお料理に合わせたお飲み物をご用意致します。(1ドリンク付き)
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マルシェタイム
14:00 p.m.
やますけ農園さんの敷地内に特設マルシェを設けます。やますけ農園さんの卵や加工品、近隣の農家さんの季節の野菜や果物が並びます。見ても楽しいマルシェを構想中です!!
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現地出発~会津坂下・湯川の「道の駅」へ立ち寄り
14:30 p.m.
やますけ農園さんを出発し、会津坂下・湯川の「道の駅」へ立ち寄ります。新鮮な地場の野菜や果物のほか、地元銘菓、ジェラートなどもあります。(トイレ休憩あり)その後、郡山の営業所へ向かいます。
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孫の手トラベル安積町営業所に到着
17:00 p.m.
会津若松駅(16:00頃)を経由し、孫の手トラベル安積町営業所に到着します。その後、タクシーにて郡山市内のご自宅(滞在先)または郡山駅へお送りします。
※お帰りの際、交通機関をご利用の方は会津若松駅16:30以降、郡山駅発18:00以降のダイヤをお手配下さい。
ツアーの詳細
- 開催日
- October 10(日)
- 料金
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お一人様・税込 16,800円 - 当日の服装・持ち物
- ・屋外でのツアーになりますので、晴天の際は日よけの帽子などお持ちください。
・コロナウイルス感染予防のため、食事中以外はマスクを着用ください。 - 参加条件
- 本ツアーは小学生以上の方で、お一人で行動が出来る方(介添えなどが不要、医師からの許可がある方)であればどなたでも参加が可能です。なお、お子様も同料金となります。
- 運行会社
- 郡山観光交通株式会社
- 添乗員
- 孫の手トラベル自社スタッフが同行いたします
- お支払い方法
- 参加までの流れをご参照ください
- 旅行保険の加入
- いずれのツアーも万が一に備え、旅行保険に加入していただきます。保険料はツアー代金に含まれております。そのため、生年月日の情報もいただいております。
- キャンセル料について
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宿泊・チケット付きツアーは20~8日前20%、7~2日前30%、前日40%、当日旅行前50%、旅行開始後無連絡不参加は100%発生いたします。
また日帰りツアーは旅行開始日の前日から起算してさかのぼり、10~8日前20%、7~2日前30%、前日40%、当日旅行前50%、旅行開始後無連絡不参加は100%発生いたします。 - 雨天時の対応
- 雨天でも決行いたしますが、やむをえず自然災害等で中止の場合は、前日お電話にてお知らせいたします。その場合、お預かりしているツアー代金は全額ご返金いたします。
- 最小催行人数
- 15名 ※お申し込みが最少出発人数に満たずツアー中止となる場合は、4日前までにご連絡いたします。
- 旅行条件書
- 旅行条件書のページをご参照ください
- その他注意事項
- コロナウイルス感染防止のため、事前に健康調査に関するお願いをしております。お申込み後に詳細をご連絡致しますので、ご協力程よろしくお願い致します。
緊急事態宣言が発令された場合、発令地域からのご参加の方には、有料の抗原検査(弊社から送付)または、ご自身で受けられた抗原検査等の証明をご提示いただく場合もありますのでご了承下さい。その場合、開催日近くなりましたら再度ご案内いたします。
開催地
【集合場所】
やますけ農園さん近くの集会所 ※詳細住所は別途ご案内致します。
※駐車場には限りがありますので、一定数に達しましたら締め切らせていただきます。
【現地住所】
やますけ農園
福島県河沼郡会津坂下町長井字東竃4583-56
TEL.0242-93-6223