今年も赤いツナギの男が待ってるぜ!
それは、自然農法による極旨里芋「長兵衛」を守り、守られ、どんな時も歩みを止めない熱き男、白石長利さんといわきの愉快な仲間たちとの世にもハートフルな物語。
いわき市小川町で代々農業を営む白石家!引き継いだ種芋は震災を免れ、さらに昨年の台風で近くの河川が氾濫し、畑は泥一面になっても里芋だけは生き延びた。100年続く里芋を守りぬく、赤いツナギの男が待ってるぜ!
夏井川のほとり、阿武隈山系を抜け、平野部が広がる小川町。
見渡す限りの田園風景は、人の心を癒すとともに自然の雄大さを感じずにはいられない。この地で農業を代々営むファーム白石さんの熱き想いに触れる素敵な旅に出かけよう。
本ツアーはGoToトラベルキャンペーン対象です!
日本の国内観光需要喚起を促すため、国土交通省観光庁より発表されました「Go To トラベルキャンペーン」。新型コロナ感染予防対策含め準備が整った旅行業者のツアーに適応されるものです。孫の手トラベルのFoodCampも対象となり、お値打ち価格で参加できますので、是非ご活用ください。
開催レポート
水害も乗り越え、肥沃な土壌で育った野菜を味わう田園ダイニング
誰も知らない魅力的な場所が、福島にはある。フードカートと行く「Food Camp!ツアー」の2020年11月29日は、いわき市のファーム白石を訪ね、一日限りの「田園ダイニング」を楽しむツアーでした。
昨年に続いて2度目のツアー。昨年は「危機的状況」でした。
台風19号で、いわき市や「孫の手トラベル」がある郡山市など福島県は甚大な被害に遭いました。台風のすぐ後だったツアーは、中止もやむを得ない状況でした。しかし白石長利さんの「ぜひやりたい」との強い思いから、決行。会場も内容も変更しながら無事開催し、印象的なツアーになりました。1年後となった今回、本来の姿を取り戻し、野菜たちが元気に育つ畑を見られることになりそうです。
今日は、快晴。開放感あふれる、稲刈り後の「田んぼ」がツアー会場です。
白石長利さんは、いわき市小川町で江戸時代から農業を営む白石家の8代目。
2011年の東日本大震災では、福島第一原発からの放射能汚染は免れたものの風評被害に苦しみます。去年の台風では、畑のすぐ先の川から水があふれ、農作物が全滅に近い被害に。
ただし、里芋だけは違いました。代々種継ぎをしてきた、祖父の名前をとった「長兵衛」。震災のときは種芋を土深く埋めていて被害を免れ、水害時は川の水につかりながら、土の中で生き残っていました。昨年は里芋だけで料理を仕立てるしかありませんでした。今年は、自然農法で育てる別の野菜も加わって、また違ったいわきの味わいを体験できそうです。
2グループに分かれて、まずは畑の見学。
同じいわき市小川町で農業を営む、助川智洋さんが説明します。
昨年は、すぐ先に見える夏井川から水があふれてきて30センチも土砂がたまり、キャベツやブロッコリーが全滅したといいます。今年は「土砂の栄養が畑の土に入り、例年より野菜の出来がいい」とのこと。
白石さんの畑はもともと、農薬や化学肥料を使わない「自然農法」にこだわって作っています。このブロッコリーも、土の栄養だけで育つ、みごとな出来です!
助川さんは、今年就農したばかり。親は農家ではなく、実は公務員。農業に興味を持ち、また白石さんの里芋を食べて「おいしくてショックだった」とのきっかけもあり、「TOMOfarm」を立ち上げました。
ここで、「ブロッコリーの葉を取ってきてください」とのミッション…
次の場所へ。ダイニング会場近くで、白石さんと里芋掘り体験です。
どうやって収穫するかというと…
「どん、と落としてください」。
ちょっと荒っぽい…
掘りおこした里芋のかたまりを地面にたたきつけて、たくさんついている子芋を親芋から切り離します。おもしろいように芋が分かれていきます。土と根っこを落とし、袋いっぱいのお土産に。
東日本大震災も経験した白石さんは、力を込めてみなさんに伝えます。「新鮮で安全でおいしいものをつくって、届けられるよう気をつけています」。
「田園ダイニング」の会場に戻ってきました。稲刈り後の時期だからできる、期間限定のぜいたくな場所です。そして昨年は水害で叶わなかった念願の場所…
今までのツアーにはない形のテーブルです。
通常はクロスをひいたテーブルに座るスタイルですが、今回は12月近い時期の寒さも考えて、火を囲んで今までと違った雰囲気になりそうです。
里芋リースを飾って、クリスマスの演出でお出迎え。
今回のシェフは、いわき市植田町の「ダイニングキッチン月海-Ruu-」の今野詠史さん。料理は、食材と対話しながら調理する独自の感性と繊細さが魅力です。黒基調の自前のキッチンカーで登場し、2つの「キッチンカー」を並べての料理作りとなりました。
いよいよランチ開始!
前菜は「味噌漬け長兵衛の窯焼き」
ここで、ブロッコリー畑でとった葉を皿に、食材をのせていきます。
次の肉料理は「麓山高原豚のスモークグリル 冬野菜の走りを添えて 長兵衛のソース」
「目光と長兵衛団子のスープ」
目光は、いわき市の魚に選定されているソウルフード。スープを熱々のまま味わるよう、ポットでサービス。
料理にあわせて、ご当地いわきのドリンクも用意。ワインは「いわきワイナリー」の「甲州オレンジ2018」と「フジノユメ2019」の2種類。特にスモークした肉料理には「フジノユメ2019」があいます。
日本酒では、太平桜酒造の「いわきろまん」がフルーティーで、どのメニューにもあわせやすく、今回の一番人気でした。トマト栽培のワンダーファームのジュースやカクテルも。
「長兵衛といわき葉ネギみそのピッツア」
自分たちで収穫した里芋をシェフが蒸し、最後に自分であぶって食べました。直前に採った野菜をその場で調理して食べる味は新鮮で格別です!ねっとりした食感と甘みが強くて、食べ応えもたっぷり!!
デザートは「長兵衛のシフォンケーキ 長兵衛プリン」。
シェフとのじゃんけん大会で買った人には、マシュマロの特別サービスも。
マシュマロを焼くと、童心に帰ります。
今野シェフは、メニューごとに材料やストーリー、食べ方などをツアー客に伝えます。そして客も、食材に火を入れるなど「参加型」で楽しむ、ライブ感満載の体験になりました。
最後は「軽トラマルシェ」。
トレードカラーの赤が映えます。トラック荷台に積まれた、洪水後の肥沃な土壌で作られたおいしい野菜を、みなさん続々と購入していきました。
田んぼの隣には、新しい大きな農業施設が建設中。来春オープン予定です。野菜の生産だけでなく、多くの人がいわき市小川町に集うべく、考えているとのことです。
今回で10回目を数えた2020年のフードキャンプも、これで終了です。
今回参加の皆様、そして一年これまでご参加くださった皆様、ありがとうございました!
ツアーの見どころ
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里芋の収穫&アツアツハフハフ! 学びながらのフードマイルゼロ体験
白石さんの手ほどきのもと里芋を収穫し、お土産に。ひげの処理や美味しい里芋の見分け方、保存方法などを伝授いただきます。さらに、掘りたての泥付き里芋をすぐ焼いて食べる”アツアツ、ハフハフ”フードマイルゼロ体験もお楽しみいただきます。
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いわき食材とライブ感満載の フリースタイルコース料理!
食材と対話しながら調理する独自の感性とその繊細さが魅力のダイニングキッチン月海-Ruu-の今野シェフ。白石さんの里芋「長兵衛」をはじめ、いわきの食材を型にとらわれずライブ感を大切に、フリースタイルコース料理で皆様の胃袋をロックオンします!
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田んぼの真ん中に誂えた 一日限りの田園ダイニング
昨年の台風19号で夏井川が氾濫。大変な被害に遭ったものの、畑にとっては栄養豊富な土を運んでくれ、今年の里芋は最高の出来とのこと。そんな自然の猛威と恵みの感じられるファームツアーの後は、田んぼの真ん中に誂えた特設ダイニングで皆様をお待ちしております。
いわきオリジナルドリンク
いわき市は福島県浜通りに位置し、温暖で様々な作物が栽培されています。ワイン、地酒、そしてファーム白石さんが栽培された大麦を使ったビールも今回ご用意しました。いわき尽くしの1日に添えるドリンクもご用意してお待ちしております。
※当日のドリンクのお支払いに地域共通クーポンがご利用になれます。
昨年の台風で被害が大きかった畑もすっかり蘇りました!
近くの夏井川が氾濫したことで有機質の泥が堆積し、肥沃な土地に。今年の長兵衛はすこぶるいいとのこと。
長兵衛を七変化させる今野シェフのお料理に感激。里芋のグラタン、とっても美味しかったです!
高校の先輩・後輩でもあり、茶目っ気たっぷりの二人が揃うといつも笑いが絶えません!
キャスト紹介
- ファーム白石 代表 白石 長利
- ■100年続く、里芋を守る
江戸時代から続く白石家は、広い土地を持つ庄屋さんで、長利さんはその8代目。里芋の他、米、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ、人参、大根、サラダ白菜、茄子、いわきの在来種である「もてネギ」など四季折々の野菜を自然農法で栽培している。震災時には、様々な作物が出荷停止
となったが、里芋については、畑の一画を1.5mほど堀り、藁をかけて貯蔵していたため100年もの間、受け継いできた在来の里芋を守ることができた。この話を聞きつけたあるシェフの勧めもあり、2016年、「長兵衛」と名付けた里芋をシードバンクである「いわきむかし野菜」に登録。「長兵衛」とは、長利さんの祖父のお名前。この里芋は、小さな頃から祖父と一緒に畑や田んぼで農作業をした想い出がいっぱい詰まっている証だった。
■自然農法との出会い、循環型農業
白石ファームの代表になったのは22歳の時だったが、実質の経営を譲り受けたのは、なんと高校2年生。お父様が病気を患い、経営を任されたためである。そして、その少し前に、お父様が有機農法の師に出会い、長利さんも一緒に学ぶようになっていた。土がいいというのは微生物おかげ。微生物が土の中の循環をしてくれている。有機物を餌とする微生物だが、その微生物の排出物がまた野菜の栄養素になる。そうした循環が土の中で行われていることを知り、長利さんはこれを続けていく覚悟を決めた。
■台風被害を乗り越えて
昨年は近くを流れる夏井川が氾濫し、畑には泥が20~30㎝堆積。そのため昨年は多くの野菜が被害に遭ったが、里芋だけは地中にいたため免れた。震災も乗り越え、台風も乗り越えた里芋「長兵衛」に、白石さんは守られたという。
氾濫したことで栄養たっぷりの土が畑に入り、今年はほとんど有機肥料を与えなくても野菜は最高の出来とか。「人間は災害だっていうけど、これは自然の浄化なんですよね」と自然の脅威と恵みの両面を経験している生産者だからこそ、説得力がある。「今年は、めちゃくちゃいい出来です!」とニンマリする白石さんの里芋「長兵衛」を、ぜひとも食べて欲しい。
食大学 生産者インタビューも併せて御覧ください。
http://www.caan.jp/producer/53/
こちらの記事(東北開墾のCSA)でも紹介されています。
https://tohokutaberu.me/csa/shiraishi/
- ダイニングキッチン月海-Ruu- オーナーシェフ 今野 詠史
- ■小学3年生で決意した料理人への道
喫茶店や食堂、居酒屋など飲食店を経営している親戚が多く、料理をしている大人はとても身近な存在だった今野シェフ。美味しい物を食べさせてくれ、活気にあふれた飲食の世界は今野シェフにとってのアミューズメントパークだった。
小学3年生のある日、叔父の焼き鳥屋を手伝って
いると、お客様にお礼を言われ、褒められたことが嬉しくて、料理人になることを決意。学校の文集にもその想いを綴ったとか。その決意通り、高校卒業後は辻調理師専門学校へ進学。和食の繊細なあしらいや四季を表現する和食の美学に心ときめき日本料理を専攻。最終的に目指すのはお客様の顔を見ながら料理する一日一組限定の料理店だそう。
■こだわりたいのはライブ感
伝統的な和食の技術を学びつつも、型にはまることを良しとしない。「何料理とかジャンルを決めるのも決められるのもなんだかつまらなくて。創作料理というのもしっくりこないんですよ」と語る今野シェフ。厨房からお客様の様子を常にキャッチし、アルコールのオーダーが入れば同じメニューでも味付けをちょっと変えるそう。
また、同じ野菜でも毎日状態が違うので、その日、その日の食材の状態を見てどう調理するか決めているとか。「僕の料理はフリースタイル。何料理って聞かれたらRuuの料理と答えています。だって毎日違うし、同じ日でも同じ皿は一つとしてないから」とあっけらかんとした物言いが、こちらの気負いさえ吹き飛ばす快活さがある。
■やりたかった青空レストラン!
「FoodCampのお誘いを白石さんから持ち掛けれた時の印象は?」の質問に「ずっとこういうのやりたかったです。だから嬉しかった!」と今野シェフはそのつぶらな瞳をキラキラさせる。「とにかくお客様に楽しんでもらいたいし、びっくりさせたい。僕もどんなふうになるのか、その日の天候とかいろんなコンディションとか全部ひっくるめて楽しみなんです。僕自身がお客様のテーブルに積極的に回ります!だから、もうとにかく楽しみに遊びに来てください!」
この言葉の通り、素敵ないわきの1日になること間違いなしだろう。
TEL:0246-38-4880
ツアーのスケジュール
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お 迎 え ・ 集 合
8:30am
郡山市内のご自宅(滞在先)または郡山駅にタクシーにてお迎えに参ります。お迎え時刻は前日までにご連絡致します。
※郡山駅にてお迎えの方は、8:20までに郡山駅到着のダイヤでお越しください。
※タクシーはグループ会社の「郡山観光交通」のタクシーが参ります。 -
出 発
9:00am
孫の手トラベル 安積町営業所より観光バスにて現地へ出発します。
※営業所までお車で来られる方は8:50までにお越し下さい。
(駐車場多少あり) -
現 地 到 着
11:00am
ファーム白石さんの広大な畑をご案内いただきます。
まずはその規模をご体感ください!
※現地に直接来られる方は、10:50までにファーム白石さんへお越しください。 -
収 穫 体 験
11:15am
里芋掘り&野菜の収穫体験です。自慢の里芋「長兵衛」を皆さんに収穫していただきます。また、掘りたて焼きたての里芋を食す、フードマイルゼロ体験も!さらに、今年は学びを深めるちょっとしたワークも予定しています。
※収穫した里芋はお持ち帰りいただけます。 -
ラ ン チ
12:00pm
念願の田んぼの真ん中に誂えた田園ダイニングで、今野シェフのクッキングパフォーマンスを楽しみながらのランチです。白石さんの里芋「長兵衛」はもちろんのこと、いわきの鮮魚や旬の野菜をふんだんに使ったフリースタイル&いわき流の美味しくて、楽しいコースランチをお楽しみいただきます。
※ワイン、日本酒、ビール、その他各種ソフトドリンクなど、いわき産のご当地ドリンクもご用意しております。
※当日のドリンク代に地域共通クーポンがご利用になれます。 -
お 買 物 タ イ ム
3:30pm
ファーム白石さんの自然農法のお米や野菜などをお買い求めいただけます。
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営 業 所 到 着 ・ お 帰 り
6:00pm
孫の手トラベル 安積町営業所に到着。
営業所からはご自宅(または郡山駅)まで弊社タクシーにてお送り致します。
※お帰りの際、交通機関をご利用の方は余裕をもって
郡山駅出発19:00以降のダイヤをご予定ください。
ツアーの詳細
- 開催日
- November 29(日)
- 料金
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お一人様(A) 16,800円 旅行代金への支援額(B) 5,800円 地域共通クーポン 3,000円 お支払い実額(A-B) 11,000円 - 当日の服装・持ち物
- ・コロナウイルス感染予防のため、食事中以外はマスクを着用ください。また、食事中の会話の際の飛沫防止のため、口を覆う扇子またはうちわをご持参ください。
・屋外でのツアーになりますので、帽子、タオルなどお持ちください。
・畑に入りますので、サンダルや半ズボンは避け、汚れてもよい服装でお越しください。(スニーカー等でOKです)
・収穫体験用の手袋や持ち帰り用の袋はご用意いたします。 - 参加条件
- 本ツアーは小学生以上の方で、お一人で行動が出来る方(介添えなどが不要、医師からの許可がある方)であればどなたでも参加が可能です。なお、お子様も同料金となります。
- 運行会社
- 郡山観光交通株式会社
- 添乗員
- 孫の手トラベル自社スタッフが同行いたします
- お支払い方法
- 参加までの流れをご参照ください
- 旅行保険の加入
- いずれのツアーも万が一に備え、旅行保険に加入していただきます。保険料はツアー代金に含まれております。そのため、生年月日の情報もいただいております。
- キャンセル料について
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宿泊・チケット付きツアーは20~8日前20%、7~2日前30%、前日40%、当日旅行前50%、旅行開始後無連絡不参加は100%発生いたします。
また日帰りツアーは旅行開始日の前日から起算してさかのぼり、10~8日前20%、7~2日前30%、前日40%、当日旅行前50%、旅行開始後無連絡不参加は100%発生いたします。 - 雨天時の対応
- 雨天でも決行いたしますが、やむをえず自然災害等で中止の場合は、前日お電話にてお知らせいたします。その場合、お預かりしているツアー代金は全額ご返金いたします。
- 最小催行人数
- 15名 ※お申し込みが最少出発人数に満たずツアー中止となる場合は、4日前までにご連絡いたします。
- 旅行条件書
- 旅行条件書のページをご参照ください
開催地
福島県いわき市下小川字味噌野16-2