【曽原湖畔】夏の裏磐梯を満喫するグランピングFoodCamp！

この景色に魅了された

東京都出身の金光さん。20代の頃、「漠然と都会を出たい」という思いを抱きながら東京で働いていた時、職場の先輩が教えてくれた裏磐梯に何気なく遊びに来たのがきっかけ。季節は晩秋の頃で、裏磐梯の紅葉、森と湖の豊かさ、木々と水辺の風景に一瞬で魅了されたという。翌春には会社を辞めて、住まいも決めずに裏磐梯へ。その後、裏磐梯のホテル勤務、ペンション運営などを経て、現在のキャンピング施設「Bandai Lakeside Garden」のオーナーに至る。

Bandai Lakeside Gardenは、木立に時折光が差し込み、柔らかい苔が絨毯のように地面を覆い、もうそこから臨む景色たるや、金光さんが移住した理由には誰もが納得するだろう。そして、この特別な空間を利用者が心地良く過ごせるように、サイトは5つで、適度な距離を保ちながら静かな湖畔の時間を満喫できる仕組みになっている。

裏磐梯の暮らし

標高825mという曽原湖周辺は、東京出身の金光さんにとって相当大変だったのではないかと思うが、最初はペンションに下宿し、その後はホテルの寮生活だったりと、段階を追っていったのでそれほどではなかったという。しかし、マイナス15℃にもなる冬の生活は想像以上で、家から駐車場までの距離が長く除雪されていない道を朝晩スノーシューで歩いて通勤したり、水道が凍結しすることもしばしばで、雪国の洗礼を受けた。それも今では万時対応できるほどの知恵と工夫で快適な生活を送っている。

実はFoodCamp常連？

今回、孫の手トラベル自主開催のFoodCampでの登場は初めてだが、金光さんには以前からお世話になっている。某ウェディングプランナーさんからのご依頼でガーデンウェディングの相談を受け、金光さんにご協力いただいたことも。さらには会津エリアの魅力を伝える別の事業でも会場としてご提供いただいた。今回は夏まっさかりの8月の開催。この裏磐梯の涼やかな気候とこの空間を皆様にもぜひ楽しんでいただきたく、金光さんの気の置けないおもてなしとともに、お迎えします。

現地に足を運び、自分の目で、耳で、舌で確認する

梅雨入りした6月のある日、松岡シェフと共に今回のFoodCamp地である裏磐梯を訪ねた。各生産者の畑を中心に回ると、すぐにしゃがみこんでその作物を見、生産者に話を聞き、そして食べてみる。必ずと言っていいほど、松岡シェフはそうするのだ。そしてそれをとてつもなく楽しそうに、時には真剣な表情を浮かべて、何やら考えている。

FoodCampに登場いただくようになってから既に５年の月日が経過した。当初から「楽しい取り組みだね」といって、私たち以上にその場を楽しみ、盛り上げてくれる松岡シェフの力は絶大だ。単に「味」だけでなく、そのメニュー構成やちょっとしたアイディアが満載で、食べる人を心から楽しませてくれる。

裏磐梯の高原野菜やハーブ、産地の恵みがたくさん

こうして現地視察にも積極的で、目まぐるしいスケジュールの合間を縫って、足を運んでくれる。今回は、夏が旬のジュンサイや高原野菜、夏いちごなどの生産者を訪問。畑ではいつも以上に目をキラキラさせている。

ジュンサイ畑では、水のはった池に手を伸ばし、透明のジェルに包まれた何とも不思議なジュンサイを見つけてはその感触を確かめ、収穫作業をする地元のお母さん達との会話を楽しむ。夏苺の生産者の畑では、ほんのり色づいた実やまだ真っ白な実などをパクリ。味わいはもちろんのこと、その食材の持つ食感や香りをその場で確認し、当日のメニューを既に組み立て始めている様子だった。

生産者の声が決め手

そして、生産者との何気ない会話に多くのヒントが隠されているという。どうしてここに畑を持ったのか、どのような栽培をしているのか、どのように普段食べているのかなど、生産者ならではの声に耳を傾けている。松岡シェフはホテルレストランのシェフとしてのキャリアが長い。よってフォーマルなシーンでの料理を仕立てることが多かったが、ここFoodCampでは、場に合うようにほどよいカジュアルさ加減のアレンジし、さらにその地域ならでは魅力を料理に反映してくれるのだ。景色であったり、生産者の人柄であったりが醸し出すものさえも料理に表現しようと努めてくれるのだ。

今回のFoodCampは、曽原湖畔で行うグランピングスタイル。あまりの居心地の良さに「帰りたくないな」といいつつ、また今回も存分に私たちを楽しませてくれるのだろう。