【おざわ農園】完熟苺 Special Sweets Lunch Food Camp

「一度食べたら、もう、おざわさんの苺しか食べられない！」と言わしめる、圧倒的な美味しさで魅了するおざわ農園さんの完熟苺。かつては苺のほか、キュウリやインゲンなども栽培していたが、震災で野積みしていた肥料が使えなくなったこともあり、以前から興味があった不耕起栽培の採用と苺専業農家への転身を果たす。

子どもの頃から食べていた実家の苺。他の野菜たちと違って同級生も苺目当てに遊びにやってきたという。小沢さんにとって、苺は人を惹きつける特別な存在であったことは自身の経験からも感じていたこと。自分がやるなら苺に専念したい。そう思うようになってからだいぶ月日が経ったある日、あの東日本大震災は起こった。

もう明日もわからない。やりたいことをやるなら今しかない。ずっと胸に秘めていた苺への想いを露わにした。数々の農業に関する講演やセミナー、先駆者たちからのアドバイスなどを得、さらに栽培環境もシステム化するなど設備投資もした。いまでこそ苺専業農家としての地位を築いたが、スタート当時、その保証はどこにもなかった。あるのは、わが身と苺を信じることだけだった。

その甲斐あってか、苺の味、見た目、そして収量においても大きく飛躍し、今に至る。

本当の苺の美味しさを知って欲しいと、一般流通はせず直売のみ。それでもひっきりなしに予約が入り、時に予想以上の注文に収量が追いつかない時も。「いつも買いに来てくれるお客様を大事にしたい」と新規のお客様をお断りすることあるそう。

そんなおざわさんの完熟苺を愛してやまない元ピエール・ガニエール シェフパティシエの竹内氏がスペシャルゲストシェフとして登場。これには小沢さんも「いつかそんな日が来たらいいなあと思っていました」と感激もひとしお。満を持してのスペシャルなFoodCampで2021年のスタートを飾ります。

茨城県笠間市（旧岩間町）出身。小中は野球、高校時代はラグビーとスポーツに明け暮れていたが、テレビで見たケーキがゆっくり回転する映像に「キレイだな」と心ときめき、フランス菓子店でアルバイトをしたほど。高校卒業後はパティシエ（菓子職人）を目指し、縁あって日本におけるフランス伝統菓子の第一人者、河田勝彦氏がオーナーシェフを務めるオーボンヴュータン（AU BON VIEUX TEMPS）にて8年間修行する。その後、フランスのローヌ・アルプ、フランシュ・コンテ地方のパティスリーで腕を磨く。フランスの三ツ星レストラン「ピエール・ガニェール」ではスーシェフパティシエに大抜擢され、東京の「ピエール・ガニェール」のシェフパティシエ、マカオのThe 13 HOTELのエグゼクティブ シェフパティシエなど世界で活躍するトップパティシエに。2019年帰国し、地元・笠間市に自身がオーナーを務める「栗のいえ」をオープン準備中。地方だからこそできる豊かな暮らしと食を楽しめる場づくりがこれからの仕事と意気込む。

竹内シェフの人懐っこい性格と時折見せる屈託のない笑顔はスイーツならずとも人の心を和ませる。事前に訪ねたおざわ農園さんの畑でも、苺の花を見つけては楽しそうだ。

そして、彼もまたおざわ農園さんの完熟苺に魅了された一人。FoodCampとしては初のパティシエ登場となるが、「こういうことがしたかった」とFoodCampにも前のめりな竹内シェフ。世界の大舞台で活躍してきた竹内シェフが表現する完熟苺の世界とは・・・。文字通り特別な一日になることは間違いないだろう。