- 開催日
- 2022年9月24日
- 利用者
- 観光庁様/地域独自の観光資源を活用した地域の稼げる看板商品の創出事業 後援:郡山市、日本遺産「一本の水路」プロモーション協議会
- 内容
- 一本の水路がもたらした「食」をテーマにした旅行企画、食体験、マルシェ等のイベントを開催
- 目的
- 地域経済を支える観光の本格的な復興に向けて、地域の稼げる看板商品を創出する
- 場所
- 郡山市
- 規模
- 参加者 <一本の水路ツアー>15名 <マルシェ>200名 <カフェ>25名 <ナイトイベント>106名
観光庁では、地域経済を支える観光の本格的な復興の実現に向け、地域の稼げる看板商品の創出を図るため、自然、食、歴史、文化・芸術、生業、交通などの地域ならではの観光資源を活用したコンテンツの造成から販路開拓まで一貫した支援事業を行っています。
今回、弊社ではこの支援事業を活用したイベントを企画立案。採択を受け、日本遺産「未来を拓いた【一本の水路】がもたらした郡山の食資源」をテーマに【KAISEI Food Camp 2022】を開催しました。
郡山市は十分な水源がなかったことから、かつては「不毛の地」と呼ばれ、未開拓の原野がただ広がっているだけでした。ところが明治政府の安積疏水開削事業により猪苗代湖の水が引かれ、緑豊かな田園地帯と様変わりました。
さらには水力発電による電力供給がいち早く進み、紡績などの産業が発展、現在は東北有数の都市となりました。
企画立案に際し、安積疏水がもたらした恵みの一つである「郡山の食資源」に着目。「一歩の水路(=安積疏水)」から始まるストーリーを紡ぎ、安積疏水を巡るツアー、生産者と交流しながら地元食材を購入できるマルシェ、マルシェで購入した野菜を隣接するレストランで調理して提供するなど、地域の食を存分に楽しめるイベントとしました。
「一本の水路」キッズツアー:学んで、動画にまとめて情報発信
まず、安積疏水を巡るツアーとして、郡山市内の小学生を対象にバスツアーを企画。子どもたちには、「郡山の魅力を伝える特派員」として、感じたこと、学んだことを動画にするというミッションをお願いしました。
ツアーでは、猪苗代湖から郡山方面へ水を引き入れるための取水口である「上戸頭首工」や安積疏水工事で最初に造られた「十六橋水門」を訪問。また、疏水工事の監修を担当したオランダ人技師ファン・ドールンの銅像を見学しました。
参加した子どもたちは、写真や動画を撮影したり、メモを取ったりして、熱心に説明を聞いていました。ちなみに、子どもたちが制作した動画をイベント当日にお披露目するために、ツアーは9/11に開催。絶好のお天気で撮影もいい絵が撮れているようでした。
まさに秋晴れといった青空の下、旧山潟小学校を利活用して家づくりと暮らしの学校を展開する「Roots猪苗代」のプレーパークにてランチタイム。郡山ブランド野菜をふんだんに使ったベストテーブルの特製ランチBOXをペロリと平らげていました。自由時間は、プレーパークの遊具で大はしゃぎ!学んで遊んで、元気いっぱいの子どもたちでした。
次に訪問したのは日本初の長距離高圧送電施設である沼上発電所。特別に施設内にも入らせていただきました。また、手動式の発電装置を実際に手で回してみて、発電のしくみと大変さを体感しました。
最後に訪問したのは、当日のランチで食べた郡山ブランド野菜を育てる鈴木農場さんの畑。安積疏水の恵みで育まれる野菜を食べて、見て、触れる貴重な体験となりました。
当日の様子は、郡山市政ニュースや新聞にも取り上げられ、何人かの子どもたちがインタビューを受けていました。
すべての見学を終えた後、ベストテーブルのテラスでグループごとに動画編集。完成した動画は、9/24に開催された開成マルシェのブースにて上映し、YouTubeの「こおりやまキッズチャンネル」でも公開されています。
開成マルシェで地元産品のお買い物 オンラインで買い物を楽しめるライブコマースも実施
郡山市の中心部にありながら、緑に囲まれ落ち着いた雰囲気の開成柏屋さんのポケットガーデン。そこで5月~12月の期間、毎月1回「開成マルシェ」が開催されています。県内のこだわりの生産者が一同に集まる「開成マルシェ」は、一本の水路ストーリーのゴール地ともいえます。
今回のイベントでは孫の手トラベルのFoodCampに過去登場いただいた生産者にも出店をお声がけし、普段よりもより多くの生産者が集まりました。
また、オンラインで遠隔地にいるお客様とマルシェを繋ぎ、出店者のこだわりやおすすめを聞きながら買い物ができるライブコマースも実施。「自宅に居ながらにしてマルシェの臨場感を楽しめた」と好評でした。
ベストテーブルで郡山食材を使ったランチ& マルシェで買った野菜をその場で調理!
マルシェ会場である開成柏屋店のポケットガーデンに隣接する「旬のカフェべジバルBestTable(ベストテーブル)は、”Farm to table, table to farm”(畑から食卓へ、食卓から畑へ)、 “Eat locally , Eat seasonally” (地元のもの、旬のものを食べよう)をコンセプトに、四季を通じて県内の選りすぐりの食材を使った地産地消レストラン。
この日はいつものランチメニューに加えて、マルシェで購入したお野菜をお好みの調理法、味付け(ソース)を選んでオーダーできる特別企画を実施しました。「開成マルシェ」との一体感やライブ感を楽しんでいただけたようです。
一本の水路ゆかりの地「開成山公園」にサテライトカフェ オランダの伝統菓子「ポッフェルチェス」も販売
一本の水路ゆかりの場所にも周遊していただけるよう、開成山公園の一角にサテライトカフェをオープン。弊社所有のフードカートとテーブルを設置し、屋外でのんびりスイーツとコーヒーを楽しんでいただきました。
スイーツは、日本調理技術専門学校が運営する「THE」で人気のフィナンシェのほか、オランダ人技師ファン・ドールンにちなみ、オランダの伝統菓子「ポッフェルチェス」も販売。マルシェでお買い物の後に、立ち寄ってくださるお客様もいました。
アフターマルシェのナイトイベント 野外シアター、音楽ライブ、ディナーを楽しむ大人時間
開成マルシェ終了後は、同じポケットガーデンにて野外シアターを開催。一本の水路により不毛の地から現在まで発展してきた郡山の開拓精神、また震災による風評被害にも負けず奮闘する生産者たちへのオマージュとして、デンマークのレストラン「NOMA」のドキュメンタリー映画を上映しました。映画のお供には、鈴木農場さんのポップコーンもご用意しました。
さらにディナー会場を一層盛り上げる、インストゥルメンタルJAZZトリオ「Re-Trick」によるミニライブも開催。虫の音と緑あふれるガーデンで、開拓の人々や、田畑で働く生産者をイメージするメロウな楽曲が呼応し、大人の時間をお楽しみいただきました。
ベストテーブルと日本調理技術専門学校によるディナーは、地元食材のオリジナル・タパス(小皿)料理をご用意しました。映画「NOMA」にちなんだ「蟻と甘エビ」の料理も登場。ドリンクも県産の日本酒、ワインをはじめオリジナルカクテルなど豊富なメニューでお楽しみいただきました。
今後も「開成マルシェ」や地産地消レストラン「ベストテーブル」、そしてアウトドアレストラン事業「FoodCamp」などと連携しながら、郡山の食や魅力を発信し続けてまいります。